９月９日（土）、青梅市立美術館学芸員でポスター研究者の田島奈都子氏をお迎えし、郷土の歴史講座「函館のレトロポスターコレクションに見る日本のポスター史」を開催しました。
　講座では、石版印刷技術のお話や、当館が所蔵する戦前期ポスターコレクションを紹介しながら、商業の町・函館ならではの歴史背景や、美術の視点から見るポスターのお話がありました。広告媒体であるポスターには作者や年代が不明なものが多く、後に調査から分かった製作年などの情報を付加することで、「ポスターのその後の生きる道が出てくる」という田島先生の言葉が印象的でした。また、戦前の日本製ポスターの調査では、海外作品の模倣作が多数発見され、会場ではそれらが比較して映し出されるなど、その研究内容と、深い知見を持つ田島先生のお話に終始、引き込まれる時間となりました。

　今後も、中央図書館では郷土の歴史講座を開催してまいります。次回は１０月１４日（土）を予定しています。近くなりましたらホームページ等でご案内いたしますので、ぜひお気軽にご参加くださいますようお願いいたします。